2005-04-26

Jonathan Kellerman

Therapy: An Alex Delaware Novel/Jonathan Kellerman (著)
U.S. 定価: $7.99
価格: ¥879 (税込)
発送可能時期:通常7~11日以内に発送します。
マスマーケット: 494 p ; 出版社: Ballantine Books (Mm) ; ISBN: 0345452607 ; (2005/03/29)
From Publishers Weekly
前年、非常におもしろい単発作品『Conspiracy Club』を発表したケラーマンが、「アレックス・デラウェア」シリーズに戻ってきた。このシリーズの長年にわたる成功は、著者の手腕の証であると同時に、心優しく知的な主人公や、一筋縄ではいかない悪役を含めた興味深い脇役、しっかりしたプロット、明快で気取りのない書きぶりなどの条件を備えたミステリーを、読者が渇望していることの証でもある。ケラーマンはこの新作でも、その渇望をいっぺんに満たしてくれる。

物語は、アレックスと彼の親友のロス市警警部補マイロ・スタージスの夕食の場面から始まる。ふたりは食事中にパトカーのサイレンを聞きつけ、近くの殺人現場に駆けつける。犠牲者はムスタング・コンヴァーティブルの中にいた若いカップル。男はジッパーを開けたまま、女はズボンを下ろした状態で、いずれも頭部に銃弾を撃ち込まれている。男の身元はギャヴィン・クイックと判明したが、女は身につけたアルマーニの香水とジミー・チューの靴以外ほとんど手掛かりがない。

マイロとアレックスは、クイックのいかれた母シーラ、金属くず取扱業の父ジェリー、ギャビンのセラピストで、多才で胡散くさい人物メアリー・ルー・コッペルに話を聞くが、人物リストはそこからどんどん枝分かれし、とめどなく広がる容疑者と死人の三角州と化していく。マイロとアレックスは新たな手掛かりを一つひとつ追って粘り強く捜査を続けながら、暴力的なボーイフレンドたちやエキセントリックな元夫たち、メディ・カル(カリフォルニア州の医療保険制度)詐欺、堕落した保護観察官、それにルワンダの大量殺戮までが絡んだ複雑な動機を少しずつ組み立てていく。

サスペンスに満ちているというよりむしろ整然とした作品で、最後の銃撃戦も意外な事実の暴露も付け足しのように思えてしまうのだが、マイロとアレックスのおかげで結局すべて丸く収まるわけだし、興味津々のアレックスの新恋人アリソン・グウィンのことも詳しくわかるということで、シリーズ愛読者を満足させる1冊といえるだろう。
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